女子大生が1人で、大阪→福岡609kmをヒッチハイク
「女の子ひとりでヒッチハイクなんて危ないよ」
行く先々でかけてもらった言葉。
昨今のニュースをみても、物騒な事件が多い日本では
「女性がひとりで、見知らぬ車にわざわざ自分から
乗せてもらうなんてありえない、危険すぎる」
事実そうであることは言をまたない。
ただどこか、日々の足りない刺激が欲しかった。
震えるほどのワクワクを感じたい。
思わず、家を飛び出していた。
ヒッチハイク(英語: Hitch hike)とは、通りがかりの自動車に(無料で)乗せてもらうこと。この方法で旅することをヒッチハイキング(Hitchhiking)、旅行者はヒッチハイカー(Hitch hiker)と呼ばれる。-ヒッチハイク - Wikipediaより引用
「旅で世界を、もっと素敵に」を理念として、さまざまな活動をしている
''世界一周団体TABIPPO''でTABIPPO2016大阪の学生スタッフとして活動してから
私の周りにはフットワークが軽く、旅が好きな友人がたくさんできた。
そんな友人の影響を受け、これまで大阪→福岡をヒッチハイクで2回。
どちらも前日に決まった。
突拍子もない私の誘いに友人達は二つ返事で応じてくれた。
なので、ヒッチハイクの流れは大体理解していた。
場所、時間、声のかけ方。。
不安ではあったが、なんとかなると思った。
天気は晴れ。土曜日なので、目標は夕方17時までに福岡・天神に到着。
ヒッチハイクを決めたのは夜中1時。 そこから急いで準備。
早朝5時、寝ている母を起こす
「今から福岡ヒッチハイクで行ってくるわー」
「え??!!1人で?」
「うん。夜行バス満席でなかってん。友達ともしてたしいけると思う〜」
「はあ、、気いつけてな。着いたら連絡するんやで」
「はーい!行ってきます」
さすがお母さん。
「まあ死なんかったらネタになるやろ。」
ってお父さんに言ってたの聞こえてたで。。
ヒッチハイク実際のルート
大阪→西宮名塩SA
西宮名塩SAは歩いて入れる。
チャリで日本一周をしたパワフルな友人が教えてくれてから、
ここをスタート地点にしている。
JR大阪から直通で34分、西宮名塩駅に到着。
西宮名塩駅からSAまでは歩いて25分、坂の傾斜が結構あってきつい。
ふと朝日が私を照らしてくれて、
これから始まる旅にワクワクしながら登る。
6:55 西宮名塩駅に到着
不安だったので起きていた友達に連絡しながらスケッチブックを掲げる。
「あーやばいめっちゃ目立ってるってどうしよう!」 なんて思いながら待つ。
5分後・・・目の前に車が!!
「女の子1人?ちょうど吉備まで行くから乗っていきます?」
「本当ですか?!お願いします!ありがとうございます!!」
学童保育の先生、カメラマン兼ヘアメイクさん、
小学5年生の女の子が乗る車に乗せてもらえた!
ちょうど、吉備に撮影の依頼があったそう。
安全面を考慮して、小学校には連絡網はもうないらしい。
連絡網みて、好きな子の家の電話番号にかける
ドキドキはもう味わえないんやな。
「この子もお姉さんみたいに、
色んなこと挑戦できる子に育って欲しいわ〜」
「ヒッチハイクしたくなったらお姉ちゃんに連絡するね!」
アナウンサーになりたいというお母さんも知らなかった夢を
こっそり教えてくれた女の子の目はキラキラ輝いていた。
吉備SA→ 小谷SA
8:26 吉備SAに到着
朝ごはんを持ってきていない。
きびだんごを食べるか、次の車をすぐに探すか迷った。
ひとりでSAの席に座るのが嫌で、やめた。
車から見やすい場所で、スケッチブックをあげる。
車の中からクラクションを鳴らし、頑張れよー!といってくれる方がいた。
不安も一瞬で無くなる。笑顔で持ち続けた。
5分後、岐阜の大学生2人組が乗せてくれた!
なんと車で岐阜から広島に遊びに行くそう。
しかも運転できるのは1人。
「ハードやけど楽しそうな旅ですね。」
「いやいや、お姉さんこそ笑」
そりゃそうだ。
ヒッチハイクをしてみたいといってくれたので、
全力で魅力を語った。
「こんな面白い話聞けるなんて、吉備で休憩しててよかった」
「あの時きびだんご食べずに待っててよかったです」
車内はとても楽しかった。
小谷SAに到着。
次の大きいSAを探すために、2人も休憩がてら車を降りてくれた。
「ATM探しにいってくるー」と1人はどこかへ。
もう1人の方と地図をみながら、この方面がいいかな。と、
スケッチブックに文字を書く。
「お待たせしました〜!はい、これ。」
(*九州に到着後撮影)
「え?!いただいていいんですか?」
「さっききびだんごの話してたし、旅のお供に持って行ってください!」
ほんの1時間半前に初めて会った私にここまでしてくれるとは…
お兄さんの優しさが心にしみた。
別れを惜しみながら、次の目的地にむけスケッチブックを掲げる。
あげてから、早くも20分経過。
車からは確かに注目されてるはずなのに。。なぜ??
途方に暮れていると、
喫煙スペースから、サラリーマンの方が声をかけてくれた。
「女の子ひとりでヒッチハイクしてるの?面白いことしてるねー!
けどこの方面って書いてたら車のナンバー的に停まってもらえないよー
宮島方面って書いてみたら?
俺は仕事で来てるから乗せれないけど、頑張って!」
わざわざ声をかけて教えてくれたことがありがたい。
早速書き直して掲げる。
ちょうど降りてきた大人なカップルにも声をかけてもらった。
宮島観光をするためにきているらしい。
ちょっと強面な彼氏さんが休憩している間に彼女さんとお話。
俺はいいよ〜と照れながら、写真撮ってくれた。嬉しい!
方面ではなく宮島SAと書き直して掲げて5分。
小谷SA→ 宮島SA
目の前に白い車が停まった。
「うわ、ベンツや…」
心の声が思わず漏れる。
「宮島SAまで行くから乗ってく?」
「お願いします!」
一度前を通り過ぎたのに、わざわざ戻ってきてくれたおじさまと
隣に座る、気品溢れるおばさま。
「ミーハー心剥き出しで、失礼なのも承知してるんですが、
まさかベンツ乗れると思ってなくて、めちゃめちゃ興奮してます!!」
「正直でいいね。ハハハッ」
ベンツ車の性能について話しながらすんごいスピードを出してくれた。
将来消えていく職業、今後の世界経済など、色んな話を聞かせてもらえた。
ベンツの前で顔完全に引きつってる。。
11:40 宮島SAに到着。
空が澄み渡っていて、なんとも気持ちいい。
宮島SA→下松SA
お昼時で、人は多い。
通りすがりに見られるのも慣れてきた。
男子大学生5人組で旅行中のグループが通って
「お前ひとり降りたらあの子乗せれるやん」
と笑いながら遠いところから手を振ってもらったり、
小さい子がなにしてるんー?と寄ってきてくれた。
喫煙所で後ろからスケッチブックを掲げているところを見て、
奥さんに「ヒッチハイクで下松って書いてるけど、乗せてあげたほうがいいかなあ?」
とわざわざ連絡を取ってくださった医療関係の仕事をしているサラリーマンに乗せてもらい、下松SAへ。
就活について話したり、医療現場の話を聞かせてもらった。
下松SA→古賀IC
12:55 下松SAに到着
そういえば朝から何も食べてないなーと思いつつ、
ヒッチハイクのドキドキにとりつかれた私は、
とにかく目標の17時までにつきたいと思った。
すぐさまスケッチブックを掲げる。
’’下関方面’’
なかなか止まらないなーと思っていると
ちょうど目の前の車に戻ってきたおじさんに話しかけられた。
「下関に何しに行くのー?乗ってく?」
「あ、目的地は福岡の天神なんです〜」
「福岡?俺もいくよ。乗って行きなー」
きたーーー!今日ほんまにツイてる!!
奥様も戻って来たみたい。
「お腹空いてない?これ美味しいけぇ食べてみんさい!」
福岡マラソンで走るために広島から来ていたご夫婦。
ご飯まで頂いて、一気に福岡まで。
娘さんと誕生日が同じでびっくり!!
「天神まで送ってくれる人に連絡しといたから、その人に送って貰いんさい」
と、まさかのヒッチハイクで車を乗り継ぎ。
本当に至れり尽くせりだった。
山登りが大好きで、ホノルルマラソンにも
参加したことがあるほどのアウトドア好き。
福岡マラソンの感想を後日聞こうと連絡したところ、
「また下松SAで待ってるからね」とお茶目なおじさんだった。
17:04 最後は天神まで送っていただき、
総距離609km、10時間5分のヒッチハイクは終了した。
女子1人ヒッチハイクを終えて
普通に生きているだけじゃ、出会えなかった人たち。
親切な方がたっくさんいて、話を聞いて、繋がって。
人との出会いはいつだって素晴らしい。
人生ってほんまに面白い!
*実際に女性1人でヒッチハイクする場合は、
十分注意して暗い時間を避け、人通りの多い喫煙所前等で
スケッチブックを掲げてください。
おまけ
博多は280円で最高のラーメンが食べられる。
1.写真をみて自分のデブさにびびったので
現在30dayプランクに挑戦中です。
クリスマスまでに痩せます。ダイエット詳しい人教えてください。
2.WEBデザイナーの師匠を探しています。